seroton ushinaya

今日が満月だということは何となく朝のテレビで知っていた。ただ特に興味もなく、その程度の情報だった。いつもの帰りの道。ふと今朝のテレビで見た星占いのことを思い出した。たしか「今日は自分を許すことが鍵」とかなんとか言ってたような。占いを信じる...

夏の終わり。夕立毎にそして台風が過ぎた後は尚更に、風に冷たさを感じ始める。つい先日までのあれだけ暑苦しく疎ましく思えた日々がもう懐かしく、切なさすら覚えてしまう。 夕立が過ぎ去った後のビーチ。空は柔らかなピンクとオレンジに染まり、湿...

緊張と集中が満ちる瞬間の連続。ただふと瞬間に目に留まったのは休日の穏やかな空、風に揺れる木々。遠くでこだまするのは子どもたちの笑い声。真剣勝負が霞む全くギャップの激しいスタンドはどこか穏やかな雰囲気。「戦い」という体はとってはいるものの、...

気質や思考もまるで違うけど、むしろそれがお互いを補完し合う力となり、何度も困難を乗り越えてきた。しかし、時が経つにつれ、価値観のズレに対する違和感を態度に出さずにいられなくなってしまった。意見の違いや違和感、居心地の悪い沈黙だけが増えてい...

現代人の情報量は平安時代の人の一生分で1日平均約35,000回の決断をしているだとか。次から次へと現れる課題の前に無防備なまま晒される日々。そもそも課題の前提となる理想や希望自体が何だったのか見失っている始末。ディスプレイに表示される無数...

ふとした瞬間に蘇る記憶がある。記憶自体はぼんやりしてきたが、体が記憶している感覚は未だにリアルさを残している。世界が一瞬で色を失い、自分のことなのにすべてが遠くに感じられた。ただ呆然とするしかなかったけど、何故か色んな人たちの表情がフラッ...

心が重く沈むのは今日もまた言うべきことを飲み込んでしまったから。口にすれば、波風はきっと立つ。余計なことはしたくないし、巻き込まれたくない。いつも自分を押し留める。 でも、このままでいいはずがない。大事なものを守ろうとして、逆にそれ...

今日もまた、やり残したことが頭をよぎりながら帰り道を一人で歩いていた。置き去りにした資料、手をつけられなかった約束の仕事。立ち止まり、背後を振り返るが、戻る気力はもう残っていない。 ふと見上げると、夕焼けが空を鮮やかな橙色に染めてい...