それなりに考えたし、準備もしたつもりだった。
うまくいく未来も、ちゃんと想像した。
けれど、いざ幕が上がる前に、
拍子抜けするくらいあっさりと、終わってしまった。
失敗したというより、始まらなかった。
静かに、何も壊れず、何も燃えず、ただ予定が消えた。
手の中に残ったのは、使われなかったエネルギーと
誰にも気づかれないまま幕を閉じた、
小さな舞台の余韻だけ。
1.Pictures Of You / The Cure
じっと見つめるように流れるギターリフ。遠い日の思い出にすがるでもなく、忘れるでもなく、その輪郭をなぞるような歌詞。余韻が長く、まるでエンドロールのようにいつまでも続いてほしい一曲。
2.Dreams Burn Down (2001 Remaster) / Ride
靄のように立ち上るギターと、感情を押し殺したようなボーカル。激情と静寂が同居し、「夢が燃え尽きる」瞬間をスローモーションで描いたようなシューゲイザーの名曲。気づけば灰しか残っていない。
3.いい言葉ちょうだい / Fishmans
肩の力が抜けたような、なのにどうしようもなく心に刺さる言葉とメロディ。終わったはずの対話が、まだ心の中で続いている感覚。やさしく笑って、でも確かに「さよなら」と言っている。
4.Summer Babe / Pavement
何かが始まる予感は、結局始まらないままに消えていくこともある。ゆるやかに崩れていくビート、感情の温度は常に曖昧で、どこにも辿り着かない。見送られることも、振り返ることもなかった夏の、断片だけが残る。
5.行かない / MO’SOME TONEBENDER
叫びたいのに声が出ない、諦めたわけでもないのに足が止まる。不器用で、でも誠実な幕切れ。「行かない」という言葉が、どこまでも切ない。
※選曲はあくまで選者の独断と偏見によるもの。曲名や歌詞が必ずしもプレイリストのテーマと一致するわけではありませんが、曲調や雰囲気がどこか皆様の心に響くことを願っています。※可能であればアプリの自動再生機能はOFFでご視聴頂けますとより静かに余韻を感じられると思います。
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終わりの余白を丁寧に感じきるイメージで。
🕯️ 「終わり」に見えたものは、通り過ぎの一場面かもしれない
始まらなかったことは、
きっと、間違いでも失敗でもなくて。
ただ、今じゃなかっただけのこと。
燃え上がらなかった夢も、
陽の目を見なかった想いも、
誰にも知られず終わった準備も、
ぜんぶ、自分の中を通り過ぎた確かな時間。
またいつか、別のかたちで巡り会える。
灯火のもとで。
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